近年、ノーベル経済賞の受賞など
話題になっている『行動経済学』。
ビジネスの現場でも、即反映しやすい理論として人気を博しています。
今回は、患者とのカウンセリングへ活かせる
行動経済学の基礎理論3選を解説します。
目次
こんなお悩みはありませんか?
- 患者にメリットをうまく説明できない…
- 実際の行動に移してもらえない…
- 患者との距離感がわからない…
あなたのお悩み、行動経済学で解消できるかもしれません!
そもそも『行動経済学』って?
『行動経済学』とは、経済学の中のひとつの分野。
伝統的な経済学は、人は常に合理的な選択をする前提に基づいています。
しかしながら、伝統的経済学では社会現象や経済行動を説明できなかったのも事実です。そこで、人間の行動を観察することで非合理的な行動をとり得る存在であることを認知し、実証的にとらえようとする新たな経済学です。
『行動経済学』 を、どう活かすか
『行動経済学』を歯科経営に活かすために。
まずは、具体的な行動経済学の基礎知識を3つお話いたします。
- プロスペクト理論(損失回避)
→損したくない - 現状維持バイアス
→今のままがいい - 極端性回避の法則
→無難な真ん中を選ぶ
聞き馴染みのあるものもあったのではないでしょうか。
ここからひとつずつ、詳しく解説いたします。
①プロスペクト理論(損失回避)
人は、「得を得る」ときよりも「損を避ける」ときに行動します。
たとえば、
「必ずもらえる応募者限定特典」
と伝えるよりも
「応募しないと手に入らない限定特典」
と伝えたほうが欲しいと感じる人が多いのです。
どちらも事前の応募が前提条件になっているのは同じです。
「損を避ける」という感情が働きやすいため、
結果に違いが出ることが多いです。
②現状維持バイアス
現状維持バイアスとは
「今の環境が一番いい」と感じ、変化・成長が阻害される要因となります。
たとえば、
「明日から毎日早起きするぞ!」と始めてみても、続かない。
これには、今現状不自由していないなら今のままでいいという、現状維持バイアスが働いています。
③極端性回避の法則
お寿司屋さん。メニューはよく3種類に分かれていて、
- 松 10,000円
- 竹 8,000円
- 梅 5,000円
などとなっていることが多いですよね?
この中で最も売れるのは、真ん中の「竹」コースなのです。
これには、「極端聖回避の法則」が働いています。
まとめ
人間とは、感情で動く生き物です。
一見、関係のないように見える
「歯科経営」と「行動経済学」。
ですが今回ご説明いたしました3つのように、
人間の行動には理由があります。
患者に寄り添い、メリットを提示しながら
歯科経営に、『行動経済学』をうまく役立てていきましょう!